キャラクターショーと言えば

キレッキレのダンスのアンパンマンショーの動画が有名ですよね。

そして挙動不審な動きの食パンマンと、カレーパンマンも有名になってしまいました。

昔キャラクターショーの”中の人”アルバイトの経験がありこの動画を見ると、胃が痛くなる気持ちです。

気持ちがとてもよくわかります。私もあのような挙動不審の動きをやってしまいました。

そのときは主催者の方とお客様に申し訳なかったという気持ちで帰宅した記憶があります。私のパフォーマンスでクレームが来たかも…なんて想像しました。

想像以上に見えなくて。

中の人アルバイトデビューはクレヨンしんちゃんショーでした。

前日に電話をもらって、急に翌日クレヨンしんちゃんショーに出ることが決まります。

会場に2時間くらい早めに集合して、説明を受けて、少し通し練習、練習はヌイグルミをかぶることができません。本番でやっとヌイグルミを着ることができます。予想以上に視界が狭くて、足元が見えませんでした。

キャラクターの目に小さい穴があって、そこから見るんだよね、ということは未経験者でも想像できます。

↑こんなイメージ。

穴に目を接近させて覗けないのが想像外で、離れた穴の向こうを見る感覚に慣れなくて意外と苦戦します。

足元が見えない、距離感もつかめない、横目でチラりができない。目がグルグル回る感じがして気持ち悪くなってました。

その結果があの挙動不審になります。

あの食パンマンが退場するとき、舞台から落ちるように降りてましたが私も全く同じことをやりました。

主人公のしんのすけやアンパンマン、準主役などは大体ベテランさんが担当し、

脇役の食パンマン、カレーパンマン、マサオ、ボーちゃんの役は新人さんが担当します。

プリキュアショーや戦隊モノは中級者以上でないとやらせてもらえませんでした(私の時代はセーラームーンショー)、初心者はアンパンマンとクレしんで経験を積んでいきます(私の所属してた所は)。

2回目はアンパンマンショーを経験しました。また突然前日に決まり、練習は当日の本番前に少しだけやったのみで本番に臨みました。そのときの私もあのカレーパンマンとほとんど同じ動きでした。

よくできなかったことが申し訳なくて2回目の日給をいただいた後辞める連絡をしました。

あのときは「どうして前日に練習させてくれないのかな?」「どうしてこんなやり方するのだろう」という不満がありました。

雇用者の考え(想像)

アップロードされたアンパンマンショーの動画を冷静に見ると、動きを失敗してもお客さんは面白がってる感じなんですよね。

「食パンマンの演技良くなかったぞ、プロなんだからしっかりやれよ」

と言う人いないと思うんですよ。雇用者もそれをわかっていて、初心者の失敗は気にしないで場数をとにかく踏ませるというやり方をしてるのではないかと思います。

又このお仕事自体が、急に突然前日に依頼が来たりすることが多く、素早く現場で対応する能力が求められるためにこうした育て方を長年してらっしゃるのでは、と想像しています。

キレのある動き尊敬します。

ベテランの方も最初はうまくできなかったのかな…と思うと本当によく努力されたなと感じます。技術の一つだと思います。

あらためてキレッキレダンスのアンパンマンを尊敬します。

有名なあの”てんどんマンソロ”もよくあんなに動けるなぁと尊敬します。

AI化しそうで出来ないのがこういうキャラクターショーではないかと感じています。